Synthesizer V 2 アップグレードでよくなったこと

·

Synthesizer V のバージョン2がリリースされました。早速、インターネット界隈では、それに関する記事が投稿され始めていますが、その評価はバージョン1リリース時ほどのセンセーショナル感はないようです。

しかし、私にとっては非常に大きな意味を持つバージョンアップでした。

というのは、サビなどで、裏声になる前後の高音域を使うと、歪ノイズが結構発生していたのですが、バージョン2でそれが大幅に改善されたからです。

ようやくこれで、Synthesizer V がまともに使えるようになってきたかとも言えますが、これだけのリアル系歌声ソフトが本格実用レベルに達するにはこれぐらいの期間が必要だったのかもしれません。

特に、熱唱系歌声に一番合うSAKI(主観です)という音声データベースで顕著なような気がしますが、その他Youtube等に投稿されているSynthesizer V の歌声も、それなりの音質の装置で聞くと高音域の音量が大きいところで大なり小なり歪ノイズが発生しているのがわかります。

さらに、この歪が顕著になるのがコンプレッサーの使用です。歌声をオケの前面に出すためなどでコンプレッサーを通すと、プラグインやその設定によっては耐えきれないほどの歪が顕在化します。

いままでは、ダイナミックEQで音の大きい時だけ歪の発生周波数帯の音量を抑えたり、ノイズ抑制プラグイン(iZotope RX 等)を使ったりしていましたが、ノイズをなくすところまで調整すると、高音域の伸びがなくなってしまうので、歪とその伸びのバランスをとるのが一仕事でした。(補足:音が大きい時だけでなく中程度の音量の時も歪がそれなりに発生しているので、ダイナミックEQでも、中音量のときまで高音を下げなければならないため高音の伸びを確保できない)。
言い換えると、歪を取りきることができなかったということです。

しかし、バージョン2でその状況は一転しました。
あくまで主観ですが、ノイズの発生量は1/3以下、いや1/5以下になったという感じです。特に中音量の時の歪はほぼなくなったといってよい感じです。
また、歪の発生周波数帯が、7KHz~10KHzの間に集中してきたので、ダイナミックEQ使って、大音量時になる一瞬だけ、この周波数帯を音量抑制するれば、歪ノイズはほぼ聞こえなくなり、かつ、歪の発生していない小・中音量の高音域の伸びもしっかり確保されて聞こえるようになりました。
もちろん、その後、コンプレッサーで好みの圧縮をしてもほとんど歪の発生は感じられません。

●補足1:
上記で言っている音量とは相対的な音量で、ボリュームを下げて全体的に小さくしても歪はなくなりません。歌声の抑揚の中の大小差を音量差と表現しています。

●補足2:

検証音声データベース:SAKI 2.0
Synthesizer V Studio 2 の検証パラメータ設定: オールデフォルト

●補足3:
上記の内容で使用したプラグインは、
ダイナミックEQ: Kirchhoff-EQ
コンプレッサー: VOTT、OTT
です。
特にダイナミックEQは凹矩形に近い形で音量を抑え込む必要がありました。楔形(V字型)にしか音量を調整できないEQでは、どうしても7~10KHz以外のまわりのところも削ってしまうため、高域の伸びが失われがちになりました。

●補足4:
ダイナミック機能のないEQでは、常時7~10KHzの音域が抑制されるため、高音の伸びが抑えられたような感じになりました。この辺りは好みの範囲かもしれません。実際に試してみるのがよいと思います。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です